痰(喀痰)とは

肺や気管支などの気道粘膜からの分泌物を指します。喀痰(かくたん)を来す疾患には、上気道炎、気管支炎、気管支肺炎、肺炎、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、肺膿瘍、肺吸虫症、気管支喘息、肺癌、心不全、肺胞蛋白症、Goodpasture症候群、肺結核、慢性閉塞性肺疾患などが挙げられます。また血痰や喀血を併発する疾患には、上下気道炎、気管支拡張症、肺癌、肺結核、Goodpasture症候群などが挙げられます。

診断

喀痰を来す疾患には肺炎、肺癌などの生命にかかわる疾患も多数あります。当院では痰の性状や量、経過、随伴症状に加えて、既往歴や家族歴、年齢や喫煙などの嗜好歴、渡航歴、内服薬、感染症の流行状況などを考慮しながら、鑑別診断を行っていきます。喀痰培養検査、喀痰細胞診検査、採血検査、血中酸素飽和度の測定、各種抗原検査、胸部レントゲン、心臓超音波検査どを行います。また必要に応じて胸部CT(提携医療機関にて)を行います。安易に”かぜ”と診断せず、肺炎や肺癌など生命にかかわる疾患を除外することが重要です。

治療

診断がつき次第、原病の治療を優先しますが、対症療法として去痰薬の処方を行います。痰でお困りの方はぜひ当院へご相談ください。