虚血性大腸炎

虚血性大腸炎とは

50歳以上の高齢者に好発する、突然の腹痛の後に、下血を来す疾患です。腸間膜動脈の分枝である結腸動脈末梢枝の閉塞、狭窄による腸粘膜の虚血性壊死を示す炎症様病変です。高血圧や、動脈硬化、糖尿病などにより腸間膜動脈の狭窄を有していることが多いです。便秘も誘因となります。

①一過性型、②狭窄型、③壊死型に分類されます。多くは輸液、絶食による腸管安静で数日程度で軽快しますが、腸管の壊死や狭窄、穿孔を認めれば、手術が必要となります。

虚血性大腸炎が疑われる場合は、身体診察と同時に、血液検査や大腸内視鏡検査、必要に応じてCT検査を行い、重症度を評価します。軽症であれば、外来にて経過観察、軽快する場合がほとんどです。