下肢のむくみ(下腿浮腫)

下肢のむくみとは

下肢のむくみ(下腿浮腫)とは両方、もしくは片方の下肢が腫れることを指し、血液中の体液が血管外に漏れ出ることで、血管外皮下組織に溜まった状態をいいます。局所のむくみか、全身のむくみかで、原因は異なってきますが、全身性のむくみであっても、下腿のむくみから始まることが多いため注意が必要です。

原因

全身性のむくみ:心不全、腎不全、妊娠、薬剤性、低栄養、ネフローゼ症候群、肝硬変、甲状腺機能低下症、敗血症、癌の末期などが挙げられます。

局所のむくみ:上大静脈症候群、深部静脈血栓症、リンパ浮腫、蜂窩織炎、関節炎、血管浮腫などがあります。

診断

当院では浮腫で受診される患者様に対して、バイタルサインの確認、問診、身体診察を行った後、採血検査、尿検査、心電図検査、各種超音波検査、胸部レントゲンなどを行います。浮腫の部位を指で押して圧痕が残らないものをnon-pitting edemaといい、甲状腺機能低下症やリンパ浮腫に特徴的です。

治療

バイタルサインの異常、重症の感染を伴っている場合等、状況に応じて速やかに提携医療機関へご紹介させていただきます。軽症の場合は少量の利尿剤を投与し様子を見ますが、癌などの重篤な疾患も潜んでおり、並行して原因を特定することが非常に重要です。むくみが気になる方は、早めに当院へご相談ください。