胸痛とは
胸痛とは「胸が苦しい」「胸が締め付けられるように痛い」「胸がチクチクする」「胸がもやもやする」といった前胸部の不快感を指します。胸痛の診療で最も大切なのは、急性心筋梗塞や不安定狭心症といった急性冠症候群(Acute Coronary Syndrome:ACS)を除外することです。また急性冠症候群以外にも肺塞栓や大動脈解離など、緊急を要する疾患が潜んでいます。当院でも胸痛で受診される患者様に対しては、まずこの急性冠症候群や、その他の重篤な疾患を除外した上で、診療を進めていく方針としています。
診断
当院では問診、身体診察、バイタルサインの評価を行った後、採血検査、トロポニンT迅速検査、12誘導心電図、胸部レントゲン検査、心臓超音波検査などを速やかに行います。ほかの患者様がお待ちの状況でも、優先的に診察させていただく場合がありますので、ご了承ください。食道や胃の疾患が疑われる場合は、胃内視鏡検査を行う場合もあります。
鑑別診断:
緊急を要する疾患:急性冠症候群、大動脈解離、肺塞栓、気胸、狭心症
その他の疾患:肺炎、胸膜炎、不整脈、心筋炎、心膜炎、縦郭炎、食道疾患、肺癌、帯状疱疹、肋間神経痛、肋骨骨折、心臓神経症、不安神経症、過換気症候群、乳腺炎
治療
緊急を要する疾患であると判断された場合、もしくは診断がつかないが急性もしくは症状が強い場合は、提携医療機関へご紹介させていただきます。その他の場合は当院にて、原因に応じた治療を行います。